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当シリーズの前回(24)でご紹介した[第7次ウエワク輸送船団]6隻のうち、2隻は残念ながら撃沈されたが、残る4隻は任務を終了、昭和18年(1943)9月2日ウエワクを発して、パラオへの帰途に就きました。 その9月2日にパラオを出航して、第8次ウエワク輸送に携わった以下の小船団がありました。 第8次ウエワク輸送: 天海丸(鈴木商店→台湾精糖→明治海運→嶋谷汽船) 大正6年(1917)に建造された貨客船で、その要目は長さ(垂線長)93m、幅13m、主機3連成レシプロ機関2056馬力、最高速力12.7ノット、総トン数3203トン 第1真盛丸(国際汽船→原商事) 大正8年(1919)に造船所のストック・ボートとして建造された貨物船(在来型)で、翌大正9年に国際汽船の所属となり華盛頓(ワシントン)丸と命名、昭和9年(1934)に原商事が購入して第1真盛丸と改名したもので、その要目は長さ121m、幅16m、主機3連成レシプロ機関3886馬力、最高速力13.9ノット、総トン数5864トン 本船については[こちら]も参照下さい 昭和18年(1943)9月2日、上記の2隻は駆潜艇1隻の護衛の下、パラオを発してウエワクへ向かいました。船団はパラオ出航直後から台風の余波による荒天中を難航、出港後3日目の5日正午頃、漸くウエワク北北西500キロメートル付近に達したが、その後の13:10頃、突然、「天海丸」の機関室左舷に米潜(Swardfish)の放った魚雷1本が命中して爆発、これにより機関室が破壊されると同時に隔壁を隔てた石炭庫が爆発、更にその前方の第2番艙の隔壁が破壊されて、同艙に積載されていた航空機用ガソリン入りドラム缶(3000本)が一気に爆発、本船はその後も爆発を繰り返しながら、14:30頃沈没しました。このとき同時に本船の積荷のトラックなどの車輌数10台、大量の弾薬や糧秣などが海没、その位置はウエワク北西海上(北緯01−35、東経141−45付近)で、乗組員3名、兵員3名が戦死しました。 一方、辛うじて難を免れた「第1真盛丸」は現場を離れ、全速力でウエワクへ向かい、9月7日にウエワク海岸に到着、兵員と軍需物資全量の揚陸に成功したものの、先の天海丸の沈没により、予定のガソリンや糧秣などの半数が失われ、現地日本部隊の逼迫した状況は、さほど好転しませんでした。 (注) 昭和18年10月の船社合併に伴って、[天海丸]は沈没後に三井船舶へ移籍 その後もパラオ〜ウエワク方面の補給作戦は懸命に実施されたが、次いでご紹介するのは、以下の2隻の輸送船による輸送作戦です。 船団名不詳: 生駒丸(日本郵船) 大正14年(1925)に建造された貨客船で、その要目は(垂線長)99m、幅14m、主機レシプロ機関3032馬力、最高速力15.6ノット、総トン数3157トン やすくに丸(浜根商店) 1920年(大正9)に英国で建造された貨物船・Onega、昭和2年(1927)に浜根商店が購入、やすくに丸と改名したもので、その要目は長さ(垂線長)101m、幅14m、主機3連成レシプロ機関2630馬力、最高速力12.5ノット、総トン数3021トン 以上の2隻で編成された船団は、駆潜艇1隻と駆潜特務艇1隻の護衛で、昭和19年(1944)1月19日パラオを発してウエワクへ向かいました。両船には航空機用ガソリン(ドラム缶入り)や弾薬などの軍需物資や糧秣など各2000トンを積載、そして各船には軍需品揚陸に使用する各10隻の大発(大型上陸用舟艇)が積込まれ、また、生駒丸には陸軍山砲中隊の兵員など611名が乗船していました。 出航2日後の1月21日21:30、突然、米潜(Seahorse)の魚雷1本が「生駒丸」の機関室左舷に命中、続いて2本目が第3番艙に命中したが、同艙にはドラム缶入りガソリンが積載されていたためこれに引火、火災は忽ち全船に波及し船橋にもなだれ込むという大惨事を齎しました。乗船していた兵員、乗組員の大多数は火達磨となって海中に逃れたものの、海面もまた火の海であったので全身に大火傷を受け、その多くは焦熱地獄のような海中に消えていきました。本船は23:30頃沈没、その位置はパラオの南東282マイルの海域(北緯03−25、東経137−06付近)で、乗組員43名が戦死、兵員多数が犠牲になりました。 一方、僚船「やすくに丸」は生駒丸が雷撃を受けた10分後の21:40頃、船首第2番艙と機関室に立て続けに2本の魚雷を受け、約20分後に生駒丸とほぼ同海域で沈没、乗組員6名、部隊62名が戦死しました。 なお、[生駒丸]と[やすくに丸]は昭和19年(1944)9月以降、パラオからウエワク・ホーランジア方面への軍需品や糧秣などの補給活動に当たり、危険をも顧みず4航海を行った武勲の輸送船であったが、遺憾ながらここで力尽きました。 |
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